駅近なのに暗いイメージが残り
人流も少なく、賑わいもない。
そんな仙台駅東口北部エリアに
活気をもたらしたかった。
髙橋 幸聖 様 (フィル・パーク仙台東口 オーナー 株式会社 白蜂 代表取締役社長)
BEFOREAFTER
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- BEFORE 街の課題AFTER フィル・パーク竣工後の街の姿
- 仙台駅至近エリアにもかかわらず、古くからのイメージがあまりよくないため、長い間発展できていない。夜は人通りも少なく、治安も良いとは言えなかった。
駅の反対側の西口エリアに比べて賑わいも人流も少なく、繁華性に格差があった。
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- AFTER フィル・パーク竣工後の街の姿BEFORE 街の課題
- フィル・パーク仙台東口(ギフト仙台東口)の誕生により、新たな人の流れが生まれ始め、発展の兆し・きっかけを提供できた。
コインパーキングしかなかったエリアに店舗が出店することで街の利便性を高めることができた。
夜はフィル・パークが地域を明るく灯し、街の安心・安全にも貢献している。
仙台市内で複数のテナントビルを展開する株式会社白蜂様。
仙台のビジネス環境に「笑顔と感動」を生み出すことを目指し、テナントビルの新築・リノベーションを行なっています。2019年に竣工したフィル・パーク仙台東口(ギフト仙台東口)も、その一つ。代表取締役社長の髙橋 幸聖 様に、フィル・パーク仙台東口の建設前にこのエリアが抱えていた課題や、課題解決への想い、建設後の街の変化、オーナーとして感じるフィル・パークの魅力などについてお話を伺いました。
聞き手:福嶋 宏聡(株式会社フィル・カンパニー執行役員企画開発本部 部長)
フィル・パークでの土地活用をお考えになったきっかけをお聞かせください。
髙橋社長:まず、生まれ育った仙台の街の活気をつくりたいという想いがありました。仙台駅東口に隣接するこのエリアは仙台駅至近にも関わらず、昔のイメージがあまりよくないため、店舗も少なく、治安もあまり良いとは言えないような地域でした。最近は、マンション建設が進んでいますが、私の想いとしては、やはり都市の中心部には店舗や商業施設がひとつでも多く存在してほしいと思っています。
私はこの街で育ち、子どもの頃から、買い物をするにも、飲食を楽しむにも、遊ぶにも、この仙台の中心街を訪れたものです。今はECサイトで買い物がかんたんにできるようになりましたが、やはり中心街には商業が必要です。街を訪れる人がわくわくするようなお店を集めることこそが、街の活性化に繋がると思うのです。もちろん、地域住民の方の利便性向上だったり、治安向上だったり、地域環境の改善にも貢献しますよね。そうした考えを持っていましたから、アパート・マンションなどではなく、商業物件を建てることを決めていました。
故郷の発展を願う気持ちから「商業物件」というこだわりが生まれたのですね。
仙台というと仙台駅の西側が栄えている印象がありますが、フィル・パークを建てられた仙台駅東口北部エリアには、どのような課題がありましたか?
髙橋社長:人の流れが極端に少ないことが一番の課題でした。おっしゃるように、仙台はもともと、仙台駅の西側が繁華街として発展してきました。それに比べて東側は人けが少なく、寂しい印象のエリアです。特に、フィル・パーク仙台東口がある東口北部は、駅近という好立地でありながら、店舗も少なく、コインパーキングばかりが存在しています。暗い裏通りの印象が強く、賑わいがまったくないようなエリアだったんです。そこに仙台市の区画整理事業が入り、街並みはきれいに整備されていきました。しかし区画整理事業が終わった後も、人の流れはまだまだ少なく、やはり西側と比べると賑わいの格差が大きくありました。
今とはまったく違う街並みだったのですね。フィル・パークを建てる前は、この土地をどのように活用されていたのでしょうか?
髙橋社長:それまではコインパーキングとして活用していました。その頃はまだ区画整理事業の途中でしたが、道路や公園などがきれいに整備されていくにつれて、少しずつではありますが街が変わり始めていきました。しかし、この先、マンションが増えて住宅街化していくのか、それとも商業地域になっていくのかは見えません。まだまだ街の将来像がはっきりしない状況でしたので、投資をするには非常にリスクがありました。そのような理由から、コインパーキングとして活用していたんです。
そのような中で、フィル・パークを建てようと決断されたポイントはなんでしょう?
髙橋社長:それは、フィル・パークを建てることが、考えうる土地活用の中で、最も失敗する可能性が低いと感じたからです。区画整理が終わった頃に金融機関の方から「駐車場の上空を活用して空中店舗事業をされている会社さんがあるのですが、どうですか」と、フィル・カンパニーを紹介されました。じつは、フィル・パークのことは10年以上前から知っていたこともあり、すぐにピンときました。たしかにフィル・パークのスキームであれば、駐車場の安定収入は継続確保しつつ、その上に建てる建物からの新たな収入が見込めます。あいかわらず街の将来像がはっきりしない状態でしたので、リスクを抑えながら投資回収が期待でき、「攻め」と「守り」の投資が同時に行えると思いました。また、収益性だけでなく、建物自体のデザイン性も決め手となりました。周囲を明るく照らし、テナント様の内部まで含めて視認性が高いビルデザインは、私が作りたかったビルのイメージと重なったのです。
「攻め」と「守り」の投資―。今ある駐車場を「守り」ながら、新たな「攻め」として空中を活用して収益を得る、フィル・パークの特徴を表現したとてもいい言葉をいただきありがとうございます。また、デザイン性の高さにおいては、建築デザイン賞の受賞歴もあり、非常にこだわっている部分であります。フィル・パークの強みである収益性とデザイン性の両方が決め手になったということで大変嬉しく思います。
実際にフィル・パークを建てられて、思い描いた結果を得られていますか?
髙橋社長:仙台の街、東口北部エリアの活気をつくりたいという想いで、フィル・パークを建てたわけですが、理想通りの事業を進められていることに大変満足しています。区画整理事業が終わり、これから新しい地域を形成していく中で、人の流れが少しでも増えたら、この物件がその“贈り物”のような存在になれたら、という願いを込めてこのフィル・パークを「GIFT」と名付けています。明るく、目を引くきれいな建物デザインは、人々から好意的に受け取られていますね。今、入居されているテナント様は美容系が多いですが、みなさん第一印象で物件を気に入ってくださったようです。地域の方からも「あのきれいなビルですね!」といった反応をいただいているようです。建物名も覚えてもらいたいのですが、“きれいなビル”で通っているのは、嬉しいことです。
竣工後すぐに新型コロナウィルスが流行しましたので、非常に難しいタイミングでの船出となりましたが、フィル・カンパニーのおかげでテナント誘致はうまくいき、オープン以来、満室稼働をしています。また、周辺にはコインパーキングがいくつかありますが、うちの場合は、建物下の1F部分が駐車場ですから、雨に濡れずに済むということも高評価のようです。テナントのお店を訪れるときに、雨に濡れずにお店に入れますから、利便性だけでなく駐車場としての競争力も上がりますね。
じつのところ、建物の完成時はコロナの流行が始まったばかりで世の中の動きが止まっているような時期でしたので、テナント募集には苦労しました。ただGIFTと名付けられたことからも髙橋社長の想いが伝わってきましたので、諦めずに奔走しました。
髙橋社長:誰も経験したことのないコロナという事態の中で、お互い大変だったと思うんです。しかし、そんな中で福嶋さんは駆け回ってくださって、私の要望に沿うテナント様を見つけてくださいました。細かなやり取りの中でも一つ一つ丁寧に対応してくださり、本当に誠実な方だと感心したのを憶えています。御社でなかったら果たせなかったことだと、感謝しています。また、テナント様からも出店を喜んでもらえていることも嬉しく思います。
ありがとうございます。今後もフィル・パークが地域づくりの一助としてお役に立てれば幸いです。
髙橋社長:この東口北部エリアにも少しずつマンションが増えたり、目の前には公園ができたりと、発展の兆しが見え始め、人流も増加してきています。地域の人々の利便性向上に貢献できているようにも思えます。とはいえ、このエリアはまだまだ発展途上です。夜はまだまだ暗がりも多く、人通りも多くはない。そんな中で、フィル・パークは夜になると煌々と光を放ち、地域を明るく灯します。この光が多少なりとも、防犯性を高めるなど、安全な街づくりの一助となっているようにも思います。新型コロナウィルスの影響が大きいため、街の発展スピードは遅いものの、これから数十年間かけて、このエリアの人の流れ、賑わいの創出を支える存在になれるよう、フィル・パーク=GIFTが関わっていけたらと思います。
本日はありがとうございました。
Data.物件情報
- 竣工2019年11月
- 3Fテナントスペース 76.15坪
- 2Fテナントスペース 88.3坪
- 1Fコインパーキング 車室数16台