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Owner's Voice 04

テナントさんが安心してビジネスを展開できる環境を提供し、表参道のまちの発展に寄与したい

チャレンジングな想いに共感し、一緒に挑んでくれたパートナーと出会えたことが、成功の大きな鍵となりました。

PhilPark Omotesando terraceオーナー 貝塚 弘光 様 王 誠 様 貝塚 大祐 様
貝塚 弘光 様(天津飯店ホールディングス 代表取締役社長)【写真右】
王 誠 様(天津飯店ホールディングス 会長)【写真中央右】
貝塚 大祐 様(天津飯店ホールディングス 取締役)【写真中央左】
フィル・カンパニー担当者: ⼩⾖澤 信也 (株式会社フィル・カンパニー 執⾏役員 戦略事業部長)【写真左】


1954年創業。東京都内を中心に7店舗展開する中国料理の老舗「天津飯店」の3代目である貝塚 弘光 様。10年前にお祖母様が購入し、駐車場として活用していた土地を2020年に継承。今の時代に合わせた新しい活用方法を模索する中で、出会ったのがフィル・パークでした。表参道の一等地にそびえたつ「PhilPark Omotesando terrace」は、300坪という広い敷地を活かしつつ、建築制限をクリアするため、コインパーキングを残しながら2階部分にテラスを設けた設計に。表参道の街並みに合うスタイリッシュな商業施設となり、今日も街行く人びとを惹きつけています。お父様で会長の王 誠 様、お兄様で取締役の貝塚 大祐 様ご同席のもと、お話を伺いました。

駐車場経営のあり方が、時代とともに変化していった

聞き手:
「PhilPark Omotesando terrace」は、表参道ヒルズの裏側という一等地にありますが、もともとどのようなきっかけでこの土地を所有されていたのですか?

貝塚 弘光様(以下、弘光社長):
この土地は、家業である中国料理店「天津飯店」の店舗として使うことを考え、10年ほど前に祖母が購入したものです。天津飯店は現在7店舗を直営しておりますが、すべて賃貸のテナント物件。自分たちが所有する土地で商売をするというのが一つの夢だったこともあり、祖母がこの土地を見つけて買い付けてきました。

聞き手:
「天津飯店」の店舗にしなかったのはなぜですか?

弘光社長:
表参道という土地柄、制限が多いんです。近隣には小学校もありますし、「第一種中高層住居専用地域」といって、重飲食(厨房を備えて本格的な調理を行う飲食業態)の制限がある土地だったんです。ですから、天津飯店をこの土地に出すのは不可能。では、この土地をどうしようか?と考えて、暫定的な活用として駐車場経営を始めました。

小豆澤:
暫定的ではあるものの、駐車場経営を長く続けていらっしゃいましたよね?

弘光社長:
駐車場を始めてみると、思った以上の収益が上がったんです。表参道という立地の良さも手伝って、予想以上の利用者がありました。安定した収益を得られて、リスクも少ない。運営もシンプルで、当時は祖母が管理をしていました。それなら、このまま何も建てずに駐車場として活用し続けるのが賢明な選択だと考えて、駐車場経営を続けてきました。しかし、時代の移り変わりとともに、まちの状況が変化する中で、その考えは変わっていきました。

聞き手:
どんな変化があったのでしょう?

王 誠様(以下、王会長):
もともと活気のあるまちでしたが、観光客やインバウンドの人気も高まり、新しい商業施設や店舗が次々とオープンして、人の流れが変わっていったんです。さらに活気あるエリアへと変貌を遂げていく中、「駐車場経営だけではもったいない。何か新しいことを始めなければ」という想いが芽生えたのはこのころですね。

弘光社長:
そのうちに、コロナ禍がやってきて、観光客やショッピング客が減少。その結果、駐車場の利用者が激減し、これまで順調に上げていた収益が低迷してしまいました。一方で、本業である中国料理店も、外出自粛や営業時間の短縮などの影響を受け、経営が不安定に。このような状況下で、私たちは早急に新たなビジネスモデルを模索する必要に迫られたのです。

貝塚 大祐 様(以下、大祐取締役):
さらに追い打ちをかけるように、駐車場の管理をしていた祖母が他界し、家族全員でこの土地の未来について真剣に考える機会が訪れました。祖母が大切にしていたこの土地を、どのように活用するか。私たちのみならず、これから受け継いでいく子どもたちやその先の世代のために、どういったカタチで残していくのがベストなのか。検討することが、家族全員の課題となりました。

「テナントに寄り添うオーナーでありたい」マンション経営ではなく、商業ビル経営に拘った理由

王会長:
新しい土地活用を検討する中で、いくつかのディベロッパーから提案を受けました。そのほとんどがマンション建設で、たとえば、そのうちの一社は、5階建ての高級賃貸マンションの提案でした。その金額はフィル・パークの4倍以上の見積もりで、回収には50年ほどかかる見込みでした。

弘光社長:
じつは私たちはすでに別の土地でマンション経営を行っており、その大変さを身をもって知っていました。とくにサブリース契約だったことで収益が思ったほど上がらず、経営の厳しさを痛感していたんです。サブリースは一見すると安定した収入が見込めるように思えますが、実際には契約期間や条件によって収益性が大きく左右されます。私たちの場合も、予想外の出費や修繕費用が重なり、難しさを実感していました。

大祐取締役:
もちろん、表参道という土地柄、高級賃貸マンション経営は確かに収益性が高く魅力的な活用ではありました。ただ、その分リスクも大きく、管理や運営に多大な労力が必要です。とくに父はマンション経営に対しては始めから反対しており、さまざまな提案を以てしても、家族全員が一致して、最善の選択肢ではないという結論に至りました。

弘光社長:
もう一つ、私たちはこれまで天津飯店を経営してきた中で“テナントとして借りる”立場を数多く経験してきています。ですから、たとえば、テナントとして新しい店舗をオープンする際の期待や不安、制限がある中での内装の工夫など、テナントならではの苦労や悩み、借りる側の気持ちが手に取るようにわかるんです。そういった経験を活かして、今度は逆の立場「お貸しする側」として、テナントさんに寄り添うような経営をしてみたいという考えもありました。テナントさんに寄り添い、テナントさんを盛り上げることで、表参道の地域の賑わいを作り出す“地域貢献”としてのお手伝いもできるのではないかと。そんな想いもあって、マンションよりも商業ビル経営のほうに興味が傾いていました。

明るく、シンプルで美しい。「フィル・パーク」の記事を見て、胸が高鳴った

小豆澤:
そもそも、フィル・パークのことをお知りになったのは新聞記事だったとか?

王会長:
はい、新聞記事でフィル・パークのことを知りました。何年か前に日経新聞に大きく出ていた新聞記事です。一面にドンと、存在感のあるガラス張りの建物の写真が目を惹きました。1階が駐車場で、2階にはネスカフェ(飲食店)のネオンサインが光っていた。洗練されたモダンな外観で、夜の風景でしたけれども「かっこいい建物だな」と惚れ惚れしたのを憶えています。やはりマンションなどの投資やリスクが大きいものではなく、こういうおしゃれで面白くて、手軽な土地活用がいいと感じたんです。しかも、駐車場を残しながらテナント経営を行える。私たちにとって、とても理に適った条件の土地活用だと思いました。

小豆澤:
「フィル・パーク原宿」の建物が掲載されていた記事ですね。たしかに、建物の存在感を際立たせた、とてもインパクトのある紙面でした。フィル・パーク原宿はモデルケースとして完成度の高さを誇る建物ですので、そのよさを写真から感じ取っていただけて大変嬉しく思います。

聞き手:
その記事を見て、当社にお問い合わせいただいたんですか?

王会長:
記事を見た時点では、まだ検討段階にありましたが、すぐに問い合わせた訳ではないです。ただ、「商業ビルをやるなら、こんな建物がいいな」と、ずっと頭の片隅にあったんですよ。そしてコロナ禍を迎えて、いよいよこの土地をどうにか活用しなければならない、となった時に、満を持してフィル・カンパニーさんに問い合わせました。

小豆澤:
フィル・パークを思い出してくださったんですね。ありがとうございます。

王会長:
お電話したら、小豆澤さんがすぐに訪問してくれて、真摯に話を聴いてくださいました。ちょうどコロナ禍の影響で経済活動が停滞して世の中が重たい空気感であった中、小豆澤さんは、何度も通ってくれて、毎回わくわくする提案をしてくれました。

小豆澤:
初めてあの場所を見た時に、まさにフィル・パークが合う土地だという直感がありました。ただ、一見いい場所でありながら、じつはいろいろな制限があり、裏通りということで人の動線もまだできていませんでした。提案としては、300坪という広い土地を有効的に使いつつ、さまざまな制限をクリアしながら、エリア一帯の賑わいをどう創り出せるか。チーム一丸となって企画しました。

商業ビルは、あくまでテナントさんが主役であるべき

小豆澤:
ご提案として、まずは駐車場の収益をできるだけ多く確保するために、柱割りを工夫し、駐車場台数を最大限とれるように企画しました。28台分の駐車スペースを確保しながら、5メートルの車路を保ち停めやすさを考慮。また、緑化条例への対応が必要なため、地上部分のデッドスペースの有効活用に加え屋上に緑化スペースを設置しました。さらに、「店舗等の床面積を500㎡以下」という用途地域による制限をクリアするために、空中部分を活用しながら2棟に分かれた設計とし、2階の合間にテラスを設けて回遊性を高めながら表参道らしいデザインにしました。また、テナントニーズを考慮し、室内は分割可能な設計に。1階は最大3テナント、2階は最大5テナントが入居可能です。

弘光社長:
私たちのこれまでの背景や、土地の特徴を掴んだ、合理的かつ先進的な提案をいただいて、本当に胸が高鳴りました。コロナ禍の真っ只中、暗い世の中でしたけれども、光が差したような感覚。成功する未来像がイメージでき、これはもう、やるしかないと。運命の出会いだなと感じました(笑)。フィル・パークは白を基調とした一見シンプルな造りでありながら、1階に駐車場があることで浮かんだようなデザインになっていて、全面ガラス張りということもあってとてもスタイリッシュ。しかもそのガラス張りという特徴により、昼と夜の顔が異なるのも面白いですよね。ガラス張りのメリットはデザイン性だけではなくて、テナントさんの個性やカラーを出すことができます。建物とテナントの魅力が調和して、ちゃんとテナントさんが主役になれる。いい商業施設ができると思いました。商業ビルは、あくまでテナントさんが主役であるべき。その点においてもまさに私たちが理想とする企画を提案いただきました。

王会長:
建物の企画だけではなく、リーシングの提案も、ほかにはない面白いものでした。「第一種中高層住居専用地域」で重飲食はNG。近隣に学校があることから高層の建物もNGです。また、もともと人流が多い場所ではない中で、どんなテナントが入れば人を呼び寄せられるか。いろいろな制限のある中で、魅力的な提案をいただきました。

小豆澤:
人流が多い場所ではなかったので、わざわざそこに何かをしにいく、“目的型来店”の用途に絞って企画しました。美容系や医療系、あとは知名度のあるブランドなどを中心に提案。トレンドの発信地でもある表参道という土地柄、おしゃれな利用者層に響くようなリーシング企画を行いました。

弘光社長:
「新しい海外から来た新ブランドはどうですか」とか、あとは、そのころちょうどキャンプブームが来ていたので「キャンプ用品のメーカーはどうでしょう」など、立地を最大限に活かすために、どのようなテナントが地域にマッチするかを緻密に考えていただいた点が印象的でしたね。

「初期テナント誘致保証」を外し、あえてリスクをとることを選んだ

大祐取締役:
家賃設定に関してもディスカッションを重ねましたよね。フィル・パークには、入居テナントが決まらないまま運用を開始した場合にその賃料を保証してくれる「初期テナント誘致保証」があり、オーナーにとってメリットの一つでもあります。ただ、それはフィル・カンパニーさんが提案する家賃設定であることが前提です。しかし、私たちは初めから毎月の収益目標を掲げていましたので、その目標を達成できるよう、ご提案よりも高めの家賃を設定することが求められました。そのため、あえて初期テナント誘致保証を付けず、私たちが希望する家賃にさせていただきたい、ということを申し出ました。

弘光社長:
小豆澤さんからは、やはり保証をつけて安全パイを取ったほうがいいのでは、という提案もありました。ただ、我々としては多少リスクを取りながらも、どうせやるんだったらチャレンジングな方向を目指したかった。最終的には小豆澤さんもその意気込みに共感いただいて、毎月の目標収益を一緒に目指せるように、運用計画を作っていただきました。

小豆澤:
本当に難しいジャッジで、コロナ禍がいつ収束するかも分かりませんでしたし、マーケットが回復する保証もありませんでした。そんなタイミングでリスクも多かったですが、表参道でポテンシャルがある立地であること。そして未来のことを考えると、運用を始めてから賃料を上げるのは、なかなか難しいということもあり、何度も話し合いを重ねた結果、初期テナント誘致保証を外して、ご希望の家賃設定を一緒に目指していく方向といたしました。

入居テナントの方々とともに、まちの未来を切り拓いていきたい

小豆澤:
2022年の竣工から2年が経過しましたが、運用後のご感想はいかがですか?

王会長:
おかげさまで満室状態を維持できており、このままいけば予定どおり投資回収できる見込みです。コインパーキングの運営状況についても非常に満足しており、テナントの店舗様に来店されるお客様が車を駐めるのはもちろんのこと、周辺エリアへショッピングにお出かけになる方々や、お子様の習い事の送り迎えに利用される方々も多いです。とくに週末や祝日には駐車場がほぼ満車になることが多く、その需要の高さを実感しています。駐車場を残して本当に良かったと心から実感しています。コインパーキングの存在が、テナントの集客力を底上げし、結果としてビル全体の価値を高めていると思います。

弘光社長:
オーナーとして、このプロジェクトを進める中で感じたことは、やはり挑戦することの重要性です。不動産は本業ではないですし、商業ビル経営は初めての経験であり、最初は多くの不安がありました。満室にならなかったらどうするのか、どのようにテナントを集めるのか、といった問題は大きなプレッシャーでした。しかし、あえてリスクをとって、攻めの姿勢で挑戦したことが功を奏し、結果的に良い成果を得ることができました。ただ、それはフィル・カンパニーさんの繊細なサポートと信頼できるパートナーシップのおかげ。とくに、小豆澤さんのようにチャレンジングな想いに共感いただけるパートナーと出会えたことが成功の鍵になったと感じています。我々の情熱とフィル・カンパニーさんの専門知識が、うまく噛み合ったのだと思います。

小豆澤:
フィル・カンパニーは、オーナー様のご希望に寄り添いながら、入念なマーケティングを通じてそのまちに需要のあるものを創る企画力が強みの一つです。高い目標を掲げる中で最大限の収益性を持たせられる企画にできるよう、我々も社内では議論を重ねました。この挑戦が成功したことで、私自身も大きく成長できましたし、今後のプロジェクトにもさらなる自信を持って取り組むことができるようになり、感謝いたしております。

弘光社長:
10年前と現在では、表参道のまちは大きく変化しています。10年後はまた変化しているでしょうし、もしかしたら法令も変わって、重飲食の制限が緩和されて、天津飯店を出店できる可能性もありますよね。マンション経営と違って、商業ビルはそういったまちの変化にも適応していける点が魅力であると考えています。また、フィル・パークに人が集まることによって、それが地域の人々、訪れる人々にもいい影響を与えられて、まちと建物の共存共栄につながります。過去の背景から、現実的な収益性、将来性を含めて総合的に素晴らしいご提案をいただいて、希望に満ちた建物が完成しました。これからもフィル・カンパニーさんのサポートを受けながら、新しい挑戦を続け、さらなる成長を目指していきたいと思います。そして、同じように挑戦を恐れずに新しいことに取り組むテナントの方々とともに、未来を切り拓いていけることを楽しみにしています。

小豆澤:
ありがとうございます。共存共栄。まさにフィル・カンパニーの創業理念です。私どもとしましても、 PhilPark Omotesando terraceとまちがどう発展していくか、とても楽しみです。これからも二人三脚で成長のサポートをさせていただきたく思っておりますので、今後とも、宜しくお願いいたします。

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