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2024.07.12 土地活用駐車場経営

駐車場管理には何が必要?オーナーの管理業務を理解して高収益経営を目指そう!

この記事の監修者
垣内 典之一級建築士垣内 典之

駐車場経営に興味はあっても、管理業務の全貌が見えず踏み出せないでいませんか?賃料集金、清掃作業、設備点検、トラブル対応など、駐車場管理には様々な業務が発生します。そして、これから駐車場経営を始める方にとって、こうした管理業務は大きな不安要素となるものです。

そんな中、駐車場経営には「自主管理」「一括借上」「管理委託」という3つの運用方式があり、それぞれの特性を理解することで最適な選択が可能になります。なぜなら、各方式によって初期費用や収益性、管理の手間が大きく異なるからです。

本記事では、駐車場管理の基本から各運用方式の特徴、さらには空中店舗などの収益拡大策まで徹底解説します。自分に最適な駐車場経営の形を見つけ、効率的に土地の収益化を実現するサポートをいたします。

駐車場管理とは?

駐車場管理とは、駐車場を運営・維持するために必要な業務のことです。

具体的には、賃料の集金や清掃、設備の点検・修繕などの業務を行います。

これらの業務は、駐車場の稼働率を向上させるために重要です。たとえば、しっかり管理された清潔で安全な駐車場にしていれば、車上荒らしや盗難などのリスクを抑えられるため、利用者からの信頼を得やすいでしょう。

その結果、リピート率が上がったり、口コミによる新たな利用者を獲得したりできます。

こうした駐車場管理は、オーナーが自ら実施する場合もありますが、専門の管理会社に委託することも可能です。

その場合、初めての駐車場経営で経営に関するノウハウがなくても気軽に始められます。また駐車場経営は、保有する土地の今後の活用方法を検討するための暫定的な利用としてもおすすめです。

昨今では、狭い土地でも活用次第で高い収益性を生みだせる方法があります。土地活用で収益性を伸ばしたいという人は、以下を参考にしてください。

駐車場管理の業務内容はこちら!

駐車場の管理には、主に以下のような業務が該当します。

  • 契約者からの賃料集金
  • 清掃作業や除雪作業
  • 機器の点検や整備
  • トラブル対応
  • 決算や確定申告
  • 募集活動や契約管理

ここでは、それぞれの業務について詳しく見ていきましょう。

契約者からの賃料集金

駐車場管理では、契約者からの賃料集金の業務が発生します。

賃料集金は、「月極駐車場経営」「コインパーキング経営」で業務内容が異なるため注意が必要です。

利用者と1ヶ月単位で契約する月極駐車場では、毎月利用者から賃料を集金します。

集金方法は、自身の銀行口座に振り込んでもらうことが一般的です。入金予定日には、漏れがないかを確認します。

賃料を滞納している人がいる場合は、督促状を送付するなどして、滞納が長引かないように早めに対処することが大切です。

一方で、時間単位で不特定多数の利用者に対して貸し出すコインパーキングでは、毎日の終業時や一定の日数ごとに精算機のお金を集金します。集金する際は、釣銭金やレシート、領収書なども補充しましょう。

清掃作業や除雪作業

駐車場の清掃や除雪作業も駐車場管理の業務です。

駐車場にゴミが落ちていたり、設備が汚れていたりすると、管理を怠っていると判断され、利用者が離れていく可能性があります。

さらに、車上荒らしといったトラブルに発展する可能性もあるでしょう。駐車場の定期的な清掃は、利用者の満足度を向上させるだけでなく、トラブルを防止する意味でも重要な業務です。

また積雪地域では、駐車場内に雪が積もる可能性もあるでしょう。

このような場合は、利用者が安全に利用できるように定期的な除雪作業が欠かせません。

機器の点検や整備

駐車場管理では、機器の点検や整備も業務の一つです。

月極駐車場経営では、フェンスや照明の点検をしましょう。月極駐車場経営は、コインパーキング経営と比較して使用される機器は少ないですが、照明の電球交換が必要であるため、定期的な点検・整備は欠かせません。

一方、コインパーキングでは、精算機やロック装置、防犯カメラなどのさまざまな機器が使用されています。

これらの機器の稼働状況や、部品の劣化、摩耗の有無などを定期的に確認する必要があります。

コインパーキング経営の場合、多くの機器が使われているため、点検・整備を行うには手間や費用などがかかります。

さらに、機器に関する専門的な知識がないという人もいるでしょう。こうした場合は、駐車場の管理会社に委託する方法があります。委託料を支払えば、上記の管理業務を行ってくれるため、手間や費用をかけたくない人におすすめです。

トラブル対応

駐車場経営では、駐車場内での事故やクレームなどのさまざまなトラブルが発生する可能性があります。

駐車場管理では、こうしたトラブルへの対応も必要です。

無断駐車や隣人からのクレーム、駐車場内での事故などは、他の利用者に迷惑をかけないためにも早急に対応しなければなりません。

とくに24時間営業を検討している場合は、夜間対応が必要となり、自身で対応すると、ストレスが溜まるでしょう。

そのため、こうしたトラブルへの対応は管理会社に委託するのがおすすめです。

決算や確定申告

駐車場管理では、駐車場経営によって得た収益を決算し、確定申告を行うことも業務の一つです。

副業として駐車場経営を行う場合、本業以外の所得合計が20万円を超えると確定申告を行う必要があります。

所得とは、収入から経費を差し引いた利益のことです。駐車場経営では、初期費用や運営費用、撤去費用などが経費に該当します。

この計算によって算出された所得に対して、所得税が発生するという仕組みです。

また、駐車場経営によって得た所得は、「不動産所得」「事業所得」「雑所得」のいずれかに該当します。

一般的に月極駐車場は不動産所得に該当し、コインパーキングは事業所得もしくは雑所得に該当します。しかし、コインパーキングでも土地を駐車場運営会社に貸し出す「一括借上方式」で経営していれば、不動産所得に該当するなど複雑です。

さらに、不動産所得で一定の条件を満たしていれば「青色申告特別控除」により最大65万円の控除を受けられるといったケースもあります。

このように駐車所経営の確定申告は複雑であるため、税金について分からない人は税理士に依頼したほうがよいでしょう。

募集活動や契約管理

駐車場管理では、利用者を募集する活動や契約管理などの業務もあります。

とくに月極駐車場経営の場合は、空車をなくすために、定期的な利用者の募集が欠かせません。利用者を募集する方法として、月極駐車場の検索サイトへの登録やチラシの配布、募集の看板の設置などが効果的です。

駐車場の利用者が見つかったら、個別で契約を交わします。駐車場管理においては、このように利用者ごとに契約更新手続きや、解除手続きなどの契約管理の業務も行う必要があります。

駐車経営の管理方式とその特徴

駐車場経営には、以下のような管理方式があります。

  • 自主管理方式
  • 一括借上方式
  • 管理委託方式

それぞれ特徴が異なるため、自身に合った管理方式を選択することが大切です。各管理方式の特徴は以下の表の通りです。

駐車場経営の管理方式比較

項目 自主管理方式 一括借上方式 管理委託方式
概要 オーナー自身が駐車場の運営や管理をすべて行う 駐車場運営会社に土地を貸し出し、毎月一定の賃料を受け取る 駐車場管理の業務を管理会社に委託する
収益性 高い(全収益を受け取れる) 低い(一定額のみ) 中程度(収益の90-95%)
初期費用 高額(土地整備費用・設備購入など) 不要(運営会社負担) 必要(オーナー負担)
管理の手間 多い(集金・清掃・設備点検など) なし 少ない(委託範囲による)
メリット ・収益をすべてオーナーが受け取れる
・経営者としての経験を積める
・初期費用や運営費用がかからない
・安定的に収入を得られる
・管理業務の必要なし
・管理業務の手間が省ける
・集客や経営に関するアドバイスを受けられる
デメリット ・管理に手間がかかる
・自身で利用者獲得が必要
・初期費用が高額
・売上が好調でも賃料は上がらない
・売上不振で賃料を下げられる可能性
・管理会社への委託料が発生
・初期費用は自身で負担
向いている人 ・高いリターンを狙いたい人
・駐車場経営を専業にできる人
・副業として始めたい人
・専門知識がない初心者
・安定収入を重視する人
・駐車場から遠隔地に住む人
・副業として時間確保が難しい人
・トラブル対応を避けたい人

次項から、それぞれの管理方式を詳しく解説いたします。

自主管理方式

自主管理方式とは、駐車場の運営や管理をすべてオーナー自身で行う管理方式です。賃料の集金や清掃、設備の点検などを自身で対応します。

自主管理方式は、オーナーに負担がかかり、とくに24時間営業の駐車場の場合は、負担が大きくなるでしょう。

また、土地の整備費用や設備の購入などの初期費用もオーナーが負担しなければなりません。

その反面、自主管理方式では、駐車場経営によって得た収益をすべて自身が受け取れるため、収益性が高いのが特徴です。初めのうちは初期費用を回収する必要がありますが、回収後は他の管理方式と比較して最も収益性が高くなります。

メリット・デメリット

自主管理方式のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
  • 収益をすべてオーナーが受け取れる
  • 経営者としての経験を積める
  • 駐車場管理に手間がかかる
  • 自身で利用者を獲得する必要がある
  • 初期費用が高額になる

自主管理方式を活用するメリットは、駐車場経営によって得た収益をすべてオーナーが受け取れるという点です。

しかし、駐車場管理が適切に行われていなかったり、利用者を確保できなかったりすると、収益を生み出せずに収入が得られない可能性もあります。自主管理方式は、他の管理方式よりも収益性こそ優れていますが、管理不足や利用者が確保できないことにより収益が生み出せないというリスクもある方式ともいえるでしょう。

向いている人

自主管理方式は、リスクを恐れずに高いリターンを狙いたい人に向いているでしょう。

先述した、適切な料金設定や利用者の募集、管理などの業務を自身で行えるのであれば他の管理方式よりも高い収益性が見込めます。

また、自主管理方式は管理業務を自身で行う必要があるため、まとまった時間が必要です。そのため、駐車場経営を専業にできる人におすすめします。

一括借上方式

一括借上方式とは、駐車場運営会社に自身の土地を貸し出し、毎月一定の賃料を運営会社から受け取る管理方式です。

土地の保有者は、駐車場の売上に関わらず、毎月安定した収入を受け取れます。

また、駐車場経営を始める際の初期費用は、すべて駐車場運営会社が負担します。そのため、土地の保有者は費用を用意する必要はありません。

さらに、利用者の募集活動や契約管理、賃料の集金、設備の点検、トラブル対応など、駐車場運営に関わるすべての業務を運営会社が引き受けます。

なお、一括借上方式はコインパーキング経営の際に活用されることが多いです。

メリット・デメリット

一括借上方式のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
  • 初期費用や運営費用などがかからない
  • 安定的に収入を得られる
  • 駐車場管理の業務を行う必要がない
  • 駐車場経営の売上がよくても賃料は上がらない
  • 賃料を下げられる可能性がある

一括借上方式のメリットは、駐車場経営の手間や費用をかけずに安定的な収入を得られることでしょう。

しかし、駐車場経営の売上がよくても土地の保有者が受け取れる賃料は上がりません。それどころか売上が悪くなると賃料を下げられる可能性があります。

向いている人

一括借上方式は、駐車場経営の運営・管理をすべて駐車場管理会社が行ってくれるため、副業として駐車場経営をしたい人におすすめです。

一括借上方式を活用することで不労所得として毎月安定した賃料を受け取れます。

また、駐車場経営に関する専門的な知識を持っていない人にもおすすめできます。駐車場運営会社が駐車場経営の準備から運営までしてくれるため、安心して始められるでしょう。

管理委託方式

管理委託方式は、駐車場管理の業務を管理会社に委託する方式です。

オーナーは、駐車場経営によって得た収益の約5%~10%を手数料として管理会社に支払います。駐車場の売上が上がるほど、オーナーが受け取れる収益も多くなるのが一括借上方式との違いです。

委託する駐車場管理の範囲は、管理会社との相談によって決められます。利用者の募集活動や契約管理、日常的な設備の点検など、オーナーの手が回りにくい業務を委託するのが一般的です。

なお、料金の設定や大規模な修繕工事の実施判断など、重要な部分はオーナー自身の裁量で決められます。

メリット・デメリット

管理委託方式のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
  • 駐車場管理の業務の手間が省ける
  • 集客や経営に関するアドバイスをもらえる
  • 管理会社への委託料が発生する
  • 初期費用は自身が負担する

管理委託方式のメリットは、駐車場管理の業務の手間が省けることです。とくに24時間営業の駐車場経営を検討している人にとっては、大きなメリットといえます。

また、集客や経営に関して、管理会社よりアドバイスをもらえるため、知識がない人でも始めやすいというメリットがあります。

その一方で、管理会社への委託料が発生するため、少しでも料金を抑えたい人は、複数の管理会社に相見積もりを依頼するとよいでしょう。

向いている人

管理委託方式は、家から駐車場までの距離が遠かったり、副業として駐車場経営を始めたりなど、自身での駐車場管理が難しい人に向いています。

駐車場管理は、手間と時間がかかるため、片手間で行うのは困難です。駐車場経営に専念できない人は管理委託方式を検討するとよいでしょう。

また、管理会社には、駐車場内で起きたトラブルの対応を委託できます。そのため、清掃・集金などの日常的な管理業務はできるものの、トラブルやクレームへの対応はしたくないという人にも管理委託方式がおすすめです。

しかし、なかには「管理委託方式を検討しているが、自身の収益は減らしたくない」という人もいるでしょう。

そのような人におすすめなのが「駐車場+空中店舗」による収益の増加です。
空中店舗とは、駐車場の上部空間に建物を建ててテナントを誘致することで、新たな収益源を確保できます。

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駐車場管理で起こりやすいトラブル

トラブルへの対応は、駐車場管理のなかでもとくに大変な業務です。

料金のトラブルや清掃のトラブル、騒音のトラブル、不正利用・無断駐車のトラブルなど、駐車場経営にはさまざまなリスクがあります。

駐車場経営を行う際には、こうしたトラブルを未然に防ぐための対策をしておくことが大切です。

ここからは、駐車場経営で起こりやすいトラブルの特徴と対策について見ていきましょう。

料金のトラブル

料金をめぐるトラブルは、駐車場経営においてよく起こり得る問題です。

料金のトラブルの内容は、月極駐車場経営とコインパーキング経営でそれぞれ異なります。

月極駐車場では、賃料が支払い期日までに支払われなかったり、滞納されたりするトラブルが多いです。

一方で、コインパーキングでは、料金看板の表示が分かりづらく料金未払いとなるトラブルがよく見られます。このようなトラブルを防ぐためには、以下のような対策を取りましょう。

駐車場の種類 トラブル 対策
月極駐車場
  • 賃料を支払い期日までに支払われない
  • 賃料を滞納される
  • 賃料を前払いにする
  • 契約時に保証人を決める
コインパーキング
  • 料金体系が分かりづらい
  • 料金看板を分かりやすく表示する

とくに個人で駐車場経営をする際は、上記のようなトラブルが起きやすいです。こうしたトラブルを回避するために管理会社への委託も検討すべきでしょう。

清掃のトラブル

駐車場経営では、清掃に関するトラブルが発生する可能性があります。

とくに、月極駐車場・コインパーキングでは基本的に無人で経営すること多いため、ペットボトルやたばこの吸い殻などを不法投棄されるケースがあります。さらに家具といった大きなゴミを不法投棄されるケースもあるのが実情です。

駐車場にゴミが放置されていると適切な管理がされていないと思われ、利用者が減ったり、車上荒らしや無断駐車などのトラブルが発生したりする可能性もあるでしょう。

さらにゴミの匂いがひどく近隣住民からのクレームにもつながります。不法投棄されないためにも以下のような対策を行いましょう。

駐車場の種類 トラブル 対策
月極駐車場
  • ゴミを不法投棄される
  • 定期的に巡回する
  • 「不法投棄禁止」といった張り紙をする
  • 防犯カメラを設置する
  • 照明を設置して暗い場所をなくす
コインパーキング

駐車場経営における清掃のトラブルは、収益に直結する可能性もあります。収益を減らさないためにも適切な管理を行いましょう

騒音のトラブル

駐車場経営では、騒音のトラブルも発生します。

具体的には、近隣住民から「エンジン音がうるさい」「駐車場で騒いでいる人がいる」などのクレームの問い合わせがあるでしょう。

とくに24時間営業の駐車場では、利用者がいつでも出入りできるため、昼夜を問わず車のエンジン音や話し声がすれば、近隣住民にとってストレスになります。こうした騒音のトラブルは、利用者が特定できる月極駐車場よりも、不特定多数の人が利用するコインパーキングでよく発生します。

騒音のトラブルを防ぐためには、以下のような対策を行う必要があるでしょう。

駐車場の種類 トラブル 対策
コインパーキング
  • 近隣住民から騒音が気になるとクレームがくる
  • 定期的に巡回する
  • 防犯カメラを設置する
  • 「お静かにお願いします」といった張り紙をする
  • 24時間対応のコールセンターを設置する

駐車場の騒音のトラブルは、主に管理不足が原因です。管理されていないと判断された駐車場は、深夜に若者のたまり場になったり、不法投棄されたりするなどのさまざまなトラブルに発展します。

こうしたトラブルを防ぐためにも、上記のような対策を施しましょう。

不正利用や無断駐車のトラブル

無人で稼働する駐車場経営では、適切に管理されていないと不正利用や無断駐車などのトラブルも起こりやすいです。

駐車場の不正利用や無断駐車は、オーナー自身だけでなく利用者に対しても迷惑がかかります。

月極駐車場では、「無断駐車により契約している利用者が賃料を支払わない」といったトラブルに発展する可能性もあるでしょう。

一方で、コインパーキングの場合は、車を駐車したまま長期間放置され、自身の負担で車を撤去するといったケースもあります。

駐車場の不正利用や無断駐車は、自身だけでなく利用者にも迷惑がかかるため、以下のような対策を行う必要があります。

駐車場の種類 トラブル 対策
月極駐車場
  • 未契約の人が無断駐車する
  • 定期的に巡回する
  • 防犯カメラを設置する
コインパーキング
  • 車を駐車したまま長時間放置される
  • 駐車スペース以外の場所に駐車される
  • 定期的に巡回する
  • 防犯カメラを設置する
  • 空いているスペースをなくす

定期的な巡回や防犯カメラの設置は、駐車場の不正利用・無断駐車の防止にも効果的です。

コインパーキングの場合は、駐車スペース以外の場所に駐車されないように、空いているスペースをなくしましょう。

また、上記の対策を施したのにも関わらず、不正利用・無断駐車のトラブルが発生した場合は、自身で解決しようとすると自身の身に危険が及ぶ可能性があるため、せずに警察や管理会社に相談することが大切です。

駐車場管理における注意点

駐車場経営を始める際には、駐車場管理を委託する業者との契約内容や駐車場にする土地・周辺地域の調査、業者の選び方などのさまざまな注意点を把握しておく必要があります。

ここからは、駐車場管理における注意点について詳しく解説します。

業者との契約は慎重に

管理委託方式を活用して駐車場経営を行う場合は、信頼できる管理会社と契約することが大切です。

なかには、適切な駐車場管理ができていない管理会社も存在します。信頼できる業者を選ぶ際には、以下の項目を確認することが大切です。

  • 管理会社と長く契約している駐車場はあるのか
  • どれくらいの頻度で清掃を行っているのか
  • 近隣住民との関係性はよいか
  • リスクに関する説明はしてくれたか

確認方法としては、業者の公式ホームページや初期相談などが挙げられます。また、実際に委託した人の意見を聞きたい場合は、口コミサイトを確認することも有効です。

信頼できる業者を見つけられれば、委託料が少々高額になったとしても、駐車場管理を安心して任せられるでしょう。

土地と周辺地域を知る

経営する駐車場の立地と周辺地域は、駐車場経営の成否を大きく左右する重要な要素です。

土地と周辺地域によって、月極駐車場にするかコインパーキングにするかを選択する必要があります。

それぞれに合った土地と周辺地域は以下の通りです。

駐車場の種類 向いている土地・周辺地域
月極駐車場
  • 住宅街にある土地
  • オフィス街にある土地
コインパーキング
  • 駅の近くにある土地
  • 観光地の近くにある土地
  • 商業施設の近くににある土地

このように、月極駐車場とコインパーキングに向いている土地はそれぞれ異なります。

月極駐車場の場合は、利用者が毎日車を停める住宅街やオフィス街などにある土地が向いているでしょう。一方で、コインパーキングの場合は、駅周辺や観光地など不特定多数の人が短時間利用する土地が向いています。

また、上記のような土地でも近くに無料の駐車場が解放されていたり、駐車場の需要がなかったりすると収益は見込めません。

そのため、経営する駐車場の周辺地域をしっかり調査することが大切です。

複数社で比較検討する

駐車場管理を管理会社に委託する場合は、複数の管理会社で比較検討することが大切です。

比較検討する際は、以下の項目を確認してみましょう。

  • 駐車場管理に関して専門性が高いのか
  • 駐車場管理における運営実績が多いのか
  • 管理会社の本社・営業所の所在地が近くにあるのか
  • 他の駐車場と差別化できるサービスを提供しているのか

管理会社における専門性の高さは、事業内容を確認すると分かります。同時に駐車場管理における運営実績も確認しましょう

運営実績が多い管理会社を選ぶと、駐車場を運営している地域の事情や専門的な知識から自身の土地が駐車場経営に適しているのかを判断してくれます。

また、自身が経営する駐車場の近くに管理会社の本社・営業所があるのかを確認することも大切です。駐車場の近くに管理会社があれば、トラブルの際にも早急に対応してくれます。

さらに、他の駐車場と差別化できるサービスを提供しているのかも確認しましょう。

駐車場経営は新規参入しやすく、需要の高い立地には多くの駐車場が存在するため、収益を伸ばすには競合となる周辺の駐車場との差別化が必要です。

管理会社が他の駐車場と差別化できるサービスを提供していれば、安心して委託できるでしょう。

ただの駐車場ではない新しい土地活用も登場

土地の有効活用を考えるうえで、従来の駐車場経営にとらわれる必要はありません。昨今では斬新なアイデアを取り入れた新しい形態の駐車場事業も生まれつつあります。

ここでは、近年見られるようになった新たな土地活用の形について紹介します。

空中店舗を保持した駐車場活用

このところ、駐車場の上部に建物を建設する「空中店舗」が注目されています。

空中店舗とは、青空コインパーキングの上部に新たな鉄骨造りの建物を建設し、上階部分を店舗やオフィスとして貸し出すことです。

空中店舗を保持した駐車場活用には以下のようなメリットがあります。

  • 収益率の向上が期待できる
  • 税金対策になる

駐車場経営に加えて空中店舗を貸し出せば、収益率の増加が見込めるでしょう。駐車場経営では、限られた土地の広さで収益を出す必要があります。

しかし、空中店舗では保有する土地を立体的に活用できるため、収益率を増やすことが可能です。

また、空中店舗の活用は、税金対策にもなります。駐車場経営のみの場合、その土地は更地として評価されますが、空中店舗の貸し出しにより「貸家付宅地」となり不動産の評価額が低下します。

都心部のように土地の確保が困難な立地では、収益率を増やすために空中店舗の活用は有効的でしょう。

テナント管理もプロと二人三脚で安心!

空中店舗を備えた駐車場経営は、空中店舗と駐車場の両方を運営・管理する必要があるため、一見すると困難に感じる人もいるでしょう。

しかし、空中店舗のテナント募集や管理をサポートするサービスもあります。

こうしたサービスを利用すれば、カフェやインテリアショップ、ヘアサロンなどその地域で需要が見込めるテナントを獲得することが可能です。

さらに住宅街においても、デイサービスセンターや学童保育など幅広いテナントを募集できます。空中店舗において間のかかる募集や管理は、専門業者に依頼して、自身の収益向上を目指しましょう。

フィル・カンパニーであれば、駐車場の上部空間を活用した空中店舗「フィルパーク」の企画から設計・建築・テナント誘致などの全工程をワンストップでご対応いたします。

駐車場の収益を上げる選択肢として、空中店舗を活用した駐車場経営を検討している人は、ぜひお問い合わせください。

まとめ

駐車場経営では、賃料の集金や清掃などの日常的な業務の他に、トラブル対応や決算・確定申告、募集活動・契約管理などの管理業務が発生します。

駐車場の管理方式は、「自主管理方式」「一括借上方式」「管理委託方式」の3つあるため、自身に合った方式を選択しましょう。管理会社に委託する際は、複数社を比較検討し、信頼できる管理会社を見つけることが大切です。

昨今では、駐車場の上部に建物を建設する空中店舗が注目されています。空中店舗の活用は、競合との差別化を図れるだけでなく、収益率の増加が期待できます。

しかし、空中店舗は、オーナーが単独で運営・管理するのは難しいでしょう。

土地活用の方法として空中店舗を検討している人は「フィル・カンパニー」にご相談ください。

同社では、空中店舗のテナント募集から管理までを一手に引き受けています。お客様の土地活用による収益源の増加をお手伝いいたします。
この記事の監修者

垣内 典之

株式会社 PROPUP 代表取締役/一級建築士

石川県金沢市出身。千葉大学大学院修了(建築学)。建築設計監理からキャリアをスタート、環境性能に係る設計審査業務、企業不動産(CRE)戦略、ファシリティマネジメント(FM)コンストラクションマネジメント(CM)等を経験。建築・不動産・ITを横断的に繋げ、高次元のプロパティ・マネジメントを実現するべくPROPUPを設立。

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